海外進出を行う目的を十分に検討し、進出が自社の戦略に沿ったものであるか、進出のメリットはリスクを上回っているかどうか等を検証します。
自社での検討が終わった後、自社の強みを海外で活かすためのビジネスプランを作成します。その際、様々な国への進出を比較検討し、プラン達成に最適な国を選定します。
進出プランが固まれば、実際に現地に入って調査を行い、自社のビジネスに必要な情報収集を行います。現地調査を経て進出プランを再検討し、具体的な事業計画作成へ移ります。
進出プランに人員・組織計画や営業展開の方針、詳細な資金計画等具体的な情報を組み入れ、事業計画書を作成します。想定されるリスクや問題点の洗い出しを行い、予め解決策を準備します。
海外での事業を円滑に進めるため、現地のパートナー企業を選定します。自社の事業計画に沿って、JV・M&A・事業提携等の連携方法を選択し、交渉と契約を進めます。また、現地の弁護士や会計士と協力し、現地の制度に根ざした運営体制を作る事が必要です。
事業開始に向けて現地法人を登記設立します。現地での事業が許認可業である場合は速やかに届出・申請を行い、ライセンスを取得します。取引先銀行の選定や口座開設も法人設立に合わせて行います。
オフィスや工場の立ち上げ・スタッフ集めを行い、研修等現地メンバーとの擦り合わせを経て事業を開始します。現地パートナーを通じて不動産や人材の選定を行うことが肝要です。
設立した会社を安定的かつ安全に運営するためには、日本サイドからの恒常的な関与が必要不可欠です。取締役会や株式総会、現地マネジメントとの綿密なコミュニケーションを通じ、現地法人と日本法人の戦略を統一します。
一定期間ごとに会社の経営実態の検収を行い、事業に修正を加えていきます。定期的な監査は現地法人による不正・不法な経営を防ぐことにも繋がります。
海外では日本以上のスピードで社会や法制度が変化します。設立以前は合法だったビジネスが事後的に違法となることも考えられます。継続的に競争環境や規制法規をフォローしなければなりません。